講演1 | 重防食塗装系の塗装方法の検討 |
研 究 者 ○印発表者 | ○後藤宏明、1守屋進、2内藤義巳、3山本基弘、4斎藤誠、5藤城正樹 |
所 属 | 関西ペイント(株)汎用塗料本部防食技術開発部、1(独)土木研究所、2神東塗料(株)、3大日本塗料(株)、4中国塗料(株)、5日本ペイント(株) |
概 要 | 重防食塗装系を適用する際の初期コスト削減を目的として新規塗料を用いた塗装系の開発を行っている。新規塗料の施工性と塗膜の耐久性を確認するために、橋梁模擬試験体とエアラップエアレス静電塗装法を用いて塗料の施工性試験及び試験体の屋外暴露試験を実施した。その結果、施工性に問題はなく、橋梁模擬試験体の暴露6年後の調査においても外観、光沢、付着性について特に問題なかった。 |
講演2 | 環境対応型省工程重防食塗装システムについて |
研 究 者 ○印発表者 | ○堀 誠、横田 雅之 |
所 属 | 関西ペイント販売株式会社 防食塗料本部 製品技術部 |
概 要 | 2005年に発行された京都議定書に引き続き、日本が議長国を務めた洞爺湖サミットにより温室効果ガス等の環境問題がクローズアップされている。特に2006年に改正された大気汚染防止法ではVOC(揮発性有機化合物)の排出量を削減する目標が掲げられている。そこで本発表では弊社の弱溶剤可溶化技術と厚膜化技術、樹脂組成分の配向技術を組み合わせることにより、VOC量を低減できる環境対応型重防食塗装システムについて紹介する。 |
講演3 | 塗膜下における金属の腐食---界面の濡れを中心として--- |
研 究 者 ○印発表者 | ○齋藤 博之、澤田 孝 |
所 属 | 日本電信電話株式会社 環境エネルギー研究所 |
概 要 | 塗膜の下での金属の腐食メカニズムを電気化学的に解析し、実験結果と比較した結果を示す。塗膜と金属の界面は水素結合等で付着しているものの、塗膜を通過した水や酸素により界面で水の濡れが起こって脆弱な腐食物層が形成され、さらに、腐食物により発生する応力で塗膜が破壊するとみられる。この点を電気化学測定とEPMAを用いて解析した。 |
講演4 | 環境対応型表面処理剤の紹介 |
研 究 者 ○印発表者 | 古川 淳司、○早坂 哲朗 |
所 属 | 日本シー・ビー・ケミカル株式会社 技術開発部 |
概 要 | RoHS 指令、ELV 指令等の世界で拡大する環境規制は、今後緩和することは考えられず、いっそう強化される。それに伴いユーザーからは、環境負荷物質を含んだクロメートやリン酸塩処理の代替技術の要望は、高まってゆくと考えられる。そこで本発表では、弊社で現在進めている環境配慮型表面処理薬剤について紹介する。 |
講演5 | ミャンマー産漆液を用いたクロムフリー防錆塗料の開発 |
研 究 者 ○印発表者 | ○中島圭一、宮腰哲雄 |
所 属 | 明治大学 大学院 理工学研究科 応用化学専攻 |
概 要 | 本研究では天然塗料である漆液を用いてクロメート処理に替わる防錆塗料の開発を行った。漆液は環境負荷が少なく、金属上に焼付け塗装できることから防錆塗料としての利用が期待できる。本研究では、安価かつ艶のある黒色を有するミャンマー産漆液を利用した。また、漆液にケイ素化合物を加えることで、塗膜の耐久性、熱硬化性、防錆性を高める研究を行ったので、それらの結果について報告する。 |
講演6 | オレンジピールをもたらす溶媒揮発過程における自発的パターン形成の温度依存性 |
研 究 者 ○印発表者 | ○高相 優奈、1朝倉浩一 |
所 属 | 慶應義塾大学大学院 理工学研究科 修士、1理工学部 教授 |
概 要 | オレンジピールは、塗装面の乾燥過程おいて自発的に出現する柑橘類表面のような空間周期構造であり、オレンジピールをもたらす溶媒揮発過程において発生する表面パターンの温度依存性に関して検討を行った。メタクリル酸エステル系ポリマーの揮発性有機溶媒溶液を、一定温度に保たれたガラス基板上に展開させ、溶媒を揮発させてポリマー膜を作製し、表面パターンが形成される過程に対する基板温度の影響を調査した。 |
講演7 | 省エネ・静音塗装ブースの開発 |
研 究 者 ○印発表者 | ○鈴木啓吾 |
所 属 | アネスト岩田株式会社 |
概 要 | 遠心力を用いて水との気液接触で塗料ミストを捕集する塗装ブースでは、塗装ブース水槽の水位により気液接触する空気と水の比率が変動する為、諸性能が変動するが、排気ファン動力を削減し省エネ化を図るには、ブース内圧力損失を低減させる為に空気と水の比率を一定に保つ必要がある。ブース水槽の水位変動に対して、気液接触する空気と水の比率を一定に保つブース構造・メカニズムについて解説する。省エネ効果だけでなく、騒音も大幅に減少できた為、併せて報告する。 |
講演8 | 樹脂部品塗装ラインのゴミブツ診断 |
研 究 者 ○印発表者 | ○ 鎌苅 剛敏、津田 益ニ、岩村 達也 |
所 属 | 関西ペイント株式会社R&D本部 SD研究所 第1研究部(平塚) |
概 要 | 当社のゴミブツライン診断業務は、当初自動車ボディーの直行率向上を目的に約20年前から着手している。近年、樹脂成型部品塗装ラインからの診断要求が多くなっている。樹脂成型部品素材は帯電し易く、浮遊ダストが素材表面に付着する特性がある。ライン診断のプロセスは、事前情報収集及び解析からブツ特性と塗装不良傾向を把握した上で、現地調査の工程を絞り込みライン診断を行う。本報告でそのプロセスと調査事例を紹介する。 |
講演9 | 離型剤塗布技術の研究 |
研 究 者 ○印発表者 | ○須藤将伍、遠藤剛史、桑田透 |
所 属 | アネスト岩田株式会社 |
概 要 | 離型剤市場では様々な形状・サイズ・素材を扱っており、望む離型剤の性能・塗布方法も様々である。型の開き方の多くは、上下・左右であるが、上にのみ開き、下方のワークに離型剤が付着しないよう上面だけを狙うケースや、スライドの開くスペースに制限があり特殊なノズルヘッドが要求されるケースがある。離型剤業界でも塗着効率を望む傾向にあるが、塗着に有効な近距離塗布では接触による型への損傷を抑制する考えなどの要求に合致しないといけない。この様な様々な要望に対応した開発研究の一端を報告する。 |
講演10 | 境界要素法を用いた電着塗装シミュレータの開発 |
研 究 者 ○印発表者 | ○水野 哲、1 大西 有希、2天谷 賢治 |
所 属 | 東京工業大学 情報環境学専攻 修士2年、1助教、2教授 |
概 要 | 自動車の電着塗装において塗膜成長の定量的な予測は、効率的かつ合理的に塗装条件を決定する際に非常に重要である。しかし従来用いられてきた有限要素法や有限体積法では電着槽内でボディの姿勢が変化するような電着塗装のシミュレーションは困難である。そこで本研究では電着槽内で姿勢が変化するシミュレーションを、リメッシングなしに解析できる境界要素法を用いた電着塗装シミュレータを開発した。 |
講演11 | 回転霧化塗装で発生する霧滴サイズに不均一性をもたらす要因の検討 |
研 究 者 ○印発表者 | ○吉居 智規、1朝倉浩一 |
所 属 | 慶應義塾大学大学院 理工学研究科 修士、1理工学部 教授 |
概 要 | 回転霧化塗装は、高速で回転するベル型カップ上に塗料を展開させ、カップの淵から霧滴として放出させる塗装法である。本研究では、この霧滴のサイズに不均一性をもたらす要因について検討を行った。具体的には、高速回転中のベル型カップに擬似塗料液体を注入し続けた際の流動パターン形成、ならびにベル型カップの淵の部分に放射状に等間隔で細い溝を掘った場合に霧滴サイズに対する影響について調査を行った。 |
講演12 | 新型ベルエアキャップと塗料使用量削減について |
研 究 者 ○印発表者 | ○白松憲一郎 |
所 属 | 旭サナック株式会社 技術開発部ユニット技術2課・主任 |
概 要 | 非公開 |
講演13 | 塗料用高分子粒子の接触帯電機構に関する実験的検討 |
研 究 者 ○印発表者 | 〇東浦 大史、1下坂 厚子、2白川 善幸、2日高 重助 |
所 属 | 同志社大学大学院工学研究科工業化学専攻 学生、1理工学部講師、2理工学部教授 |
概 要 | 摩擦帯電ガン用塗料に用いる高分子粒子の接触帯電機構を明らかにし、帯電量の推算モデルを構築することを目的として、いろいろな接触条件で摩擦帯電量を測定できる装置を作成した。高分子粒子の粒子径と材質、接触材料、接触前の高分子粒子の帯電量などの接触条件が帯電量に与える影響を詳しく調べた結果を報告する。 |
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