講演1 液滴振動観察による動的表面張力測定
研 究 者 
○印発表者  
○石綿友樹、本田彰浩、美谷周二朗、酒井啓司
所  属 東京大学 生産技術研究所 研究員
概  要  

講演2 回転基板上の液膜から放出される液滴の飛行方向の変化とそれに伴う液滴サイズの変動
研 究 者 
○印発表者  
○道浦 千惠、岡野 久仁彦、朝倉 浩一
所  属  慶應義塾大学理工学部  
概  要  回転霧化塗装において、高速で回転するベル型カップから発生する塗料液滴のサイズを決定する要因について検討を行った。高速回転中のカップ型基板上に擬似塗料液体を注入し続け、放出される液滴の飛行方向の調査をしたところ、接線方向からのずれが生じ、小さいサイズの液滴ほどその傾向が顕著であることが認められた。この方向のずれによる、空中での液滴同士の衝突がもたらす液滴サイズの変動についても調査した。

講演3 希釈溶剤の代替として高圧CO2を用いた低環境負荷型噴霧塗装技術開発の展開
研 究 者 
○印発表者  
○川ア 慎一朗、※鈴木 明
所  属  (独)産業技術総合研究所コンパクト化学システム研究センター主任研究員
※東北大学未来科学技術共同研究センター教授  
概  要  高圧のCO2は物性値が希釈溶剤とほぼ同等となるため、希釈溶剤の代替として用いることができる。本発表では、無希釈の塗料と高圧CO2を連続的に混合して、高圧環境から噴霧塗装を行うCO2塗装技術開発の展開について紹介する。本技術は、塗膜性能を維持しつつ、VOC削減はもとより乾燥エネルギーの低減を可能とする。研究の結果、より良好な塗膜性能を得るために塗料真溶剤の蒸発速度の調整が非常に重要であることが判明し、今後は塗料、塗装の専門家との連携を行いたい。

講演4 軽量・コンパクト化と洗浄性を向上した塗料バルブの開発
研 究 者 
○印発表者  
○小田 真也
所  属  旭サナック株式会社 塗装機械事業部 ユニット技術課  
概  要  塗装用バルブは、自動色替えや多液の混合等に使用されているが、いずれの用途も色混じりや混合不良が発生しないといった作動の信頼性・洗浄性が要求される。一方バルブは摺動シールを用いたものが多く、塗料の種類により寿命が左右されることが課題であった。また、ロボットアームへの搭載などのため小型化も強く求められる。以上の背景から耐久性・洗浄性の向上・小型化を目的とした塗料用バルブの開発を行ったので、報告する。

講演5 電着シミュレーションにおけるクーロン効率の膜厚依存性を考慮した非線形塗膜析出モデル
研 究 者 
○印発表者  
○長井 悠、※大西 有希、※※天谷 賢治
所  属  東京工業大学大学院 情報理工研究科 情報環境学専攻修士1年
※助教
※※教授
概  要  電着塗装シミュレーションに必要な数理モデルの一つに、塗膜の析出効率を表すモデル(塗膜析出モデル)がある。著者らはこれまでクーロン効率が電流密度および塗膜電圧降下に依存して非線形に変化する塗膜析出モデルを提案し、膜厚予測精度の向上を試みてきた。本研究では塗膜電圧降下の代わりに膜圧を用いた式で塗膜析出モデルを表し、より正確な膜厚予測を行うことを目指す。

講演6 塗装ブース空調の省エネ化開発
研 究 者 
○印発表者  
○葛西 公
所  属  トヨタ自動車 塗装生技部 主任          
概  要  自動車生産工程で排出されるCO2のうち、塗装工程の排出量が約1/4を占める。中でも塗装ブースは、温湿度を一定に制御する必要があり、排出量が多い。一方、近年主流の水性塗料の品質は、湿度が大きく影響し温度依存性が小さい。そこで、外気が変化しても最小エネルギーで狙い温湿度へ到達するよう、温度管理幅を拡げた。併せて、加湿制御精度向上の為、水噴霧式加湿器を持つ空調機を開発した。この取り組みを紹介する。

講演7 非接触型表面抵抗率測定法を応用した塗装表面の硬化度測定
研 究 者 
○印発表者  
○山口耕平、※杉本俊之、※※野村信雄
所  属  山形大学大学院理工学研究科 
※准教授
※※春日電機
概  要  塗料表面の状態を評価する裁断試験やひっかき試験は評価する際,塗料が完全に固まるまで待たなければならず,表面を破壊する必要がある。非接触,非破壊で硬化の状態がモニタリングできれば,塗装工程だけでなく,レベリング工程,乾燥工程の品質管理ができるようになる。本研究ではコロナ帯電した塗膜の表面電位を測定することで,硬化状態を非接触,非破壊で評価する測定法の確立について検討している。

講演8 二重変調方式THzエリプソメータによる塗装膜厚測定
研 究 者 
○印発表者  
○上村裕明、※水谷康弘、※※安井武史、※※岩田哲郎
所  属  徳島大学大学院・先端技術科学教育部知的力学システム工学専攻
※徳島大学ソシオテクノサイエンス研究部講師
※※教授 
概  要  塗装薄膜の高精度膜厚計測を目的とし,二重変調方式テラヘルツ(THz)エリプソメータを製作した.そのためにTHz波を強度および偏光変調させ,強度変調に同期したロックインアンプの出力に,偏光変調に同期した2相ロックインアンプを縦続接続した.これにより,等方性試料においては1回の測定で膜厚を推定するためのエリプソメータのパラメータΔ,Ψを精度よく取得できるようになった.

講演9 複層塗装鋼板の耐傷つき性に関する研究
研 究 者 
○印発表者  
○葛西 伶美、※信藤 祐太郎、※小滝 雅也、松島 直人、松田 英樹
所  属  関西ペイント株式会社 R&D本部 CM研究所
※京都工芸繊維大学 大学院工芸科学研究科 先端ファイブロ科学部門 
概  要  複層塗膜の耐傷つき性に関する研究は様々なされているが、塗膜の着色との関係性を解析した例は少ない。ここでは、荷重増分型スクラッチテスターを用いることで、傷のつき方や傷の見え方(視認性)に対する塗膜の着色の影響について考察したので報告する。

講演10 プレコート鋼板の耐プレッシャーマーク性とレオロジー特性の関係
研 究 者 
○印発表者  
○柴尾史生、植田浩平、細川智明
所  属  新日鐡住金株式会社・技術開発本部 君津技術研究部 
概  要   

講演11 カラー鋼板用クロムフリープライマーの曝露試験結果
研 究 者 
○印発表者  
○竹内 義智、西田 信博、※辻田 隆広、※大澤勝彦
所  属  BASFジャパン株式会社、コーティングス事業部テクノロジー
※BASFジャパン株式会社、コーティングス事業部研究開発部 
概  要  屋根・壁などの建築材に成形加工して使用されるカラー鋼板(塗装ガルバリウム鋼板)は、環境負荷物質であるクロム成分を含有するプライマーが使用されている。近年の環境対応技術ニーズの高まりからクロムフリープライマーの開発が求められている。本報では、異なる屋外暴露試験環境におけるカラー鋼板の腐食進行の状況と複合腐食サイクル試験などのラボ評価結果との比較について報告する。

講演12 薄膜ショッププライマーの開発
研 究 者 
○印発表者  
○北島 昌和、※松田 英樹
所  属  NKMコーティングス(株)・技術本部・課長
※関西ペイント株式会社・CM研究所・上級研究員 
概  要  船舶等の鋼構造物には通称「ショッププライマー」と呼ばれる無機ジンクプライマーが塗装される。無機ジンクプライマーには防食性や溶接性、その他種々の性能が要求されるが、特に防食性と溶接性が重要視される。溶接性の向上には薄膜化するのが最も効果的であるが、現状品質では防食性を両立させる事は難しかった。本発表では配合の精査と電気化学的検証を行い、薄膜で溶接性と防食性を両立できる品質の確立について報告する。


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