講演1 | 非接触型表面抵抗率測定法を用いた塗装膜厚推定の検討 |
研 究 者 ○印発表者 | 〇木村 剛久、杉本 俊之、野村 信雄 |
所 属 | 山形大学大学院理工学研究科 電気電子工学専攻 |
概 要 | プラスティック材料上の塗装膜の膜厚の測定は金属材料上とは違い,渦電流法が使用できないので,塗膜を破壊する方法が一般的である。 我々は母材が絶縁体の塗膜の硬化度を非接触で評価するため,非接触型塗膜硬化度センサーを開発した。この装置は,塗装膜をコロナ放電によって帯電させその表面電位の上昇率を測定するものである。本研究ではその表面電位の時間変化から塗装膜厚を評価する方法について検討した。 |
講演2 | 機能的光断層画像法による塗膜内部・多層膜の乾燥過程解析 |
研 究 者 ○印発表者 | ○深井 俊宏*1、門野 博史*2、佐藤 真都香*3 |
所 属 | (株)東洋精機製作所 技術部*1 埼玉大学理工学 研究科 教授*2 埼玉大学工学部環境 共生学科*3 |
概 要 | 塗料の乾燥過程において機能的光断層画像法(fOCT:functional Optical Coherence Tomography)を適用し、非接触・無侵襲で塗膜内部の粘性の変化をモニタリングする手法について紹介する。 塗料に含まれる顔料などの微小な粒子のブラウン運動は、媒質の硬化に伴いその運動の激しさが変化する。この変化に起因するダイナミックスペックルの変化を光干渉信号として捉えて解析することで、任意の塗膜内部位置での粘性の変化を評価した結果について報告する。 |
講演3 | Spring8放射光を用いたX線イメージングによるメタリック塗膜形成過程観察手法 |
研 究 者 ○印発表者 | 〇中山 泰、谷口 昌司、田中 裕久、神澤 啓彰、大森 宏、野村 公佑、上田 雅也、阪本 雅宣、畑中 孝文 |
所 属 | ダイハツ工業(株) |
概 要 | メタリック色の別塗装品について、樹脂外板採用の拡大に伴い、色合わせがより重要となってくる弊社では、生産準備での色合わせ活動に合わせて、メタリック塗膜の色形成メカニズムについて、さらに科学的アプローチを進めるべく、塗膜形成過程を直接的に観察する手法を検討した。
結果として、Spring8放射光を用いることによるX線イメージングで塗膜形成過程を観察することに成功し、これまで、詩論で議論が進められていたアルミフレークの配向に寄与すゆ要因を具体的に解析する手法を見出すことができた。試みとしては端緒についた状況ではあるが、現時点での成果について報告する。 |
講演4 | プレコートアルミニウム材の摺動性に及ぼす塗装条件の影響 |
研 究 者 ○印発表者 | 〇小澤 武廣 |
所 属 | (株)UACJ 技術開発研究所所 |
概 要 | ノートパソコンの小型化が進み、光学ドライブにはプレコートアルミニウム材が使用されている。静電気の誤動作を防ぐため、導電性が要求され、塗膜の厚さは1μm以下に制御される。プレコートアルミニウム材の成形加工性は塗膜表面の摺動性に影響を受ける。膜厚0.2μmのプレコートアルミニウム材の摺動性に及ぼす塗装条件の影響に関し、表面エネルギーや塗膜硬度等をもとに考察した内容について報告する。 |
講演5 | 微粒化・塗着工程が平滑性に与える影響 |
研 究 者 ○印発表者 | 〇松嶋 美佳、千田 晃子、石原 清隆 |
所 属 | 日本ペイント・オートモーティブコーティングス(株) 開発部 |
概 要 | 自動車塗装において塗料から塗膜形成工程は重層かつ複雑であるため、現象メカニズムを解析することは非常に困難である。その中でも特に現象の可視化が難しい微粒化、塗着工程が外観へ及ぼす影響は明らかになっていない。本発表では溶剤型塗料を題材とし、微粒化された液滴が被塗物に塗着し、成膜工程で形成される表面粗度の関係について検討した結果を報告する。 |
講演6 | ローラー厚膜塗装の検討 |
研 究 者 ○印発表者 | 〇江端 公章、川本 環、奥田 知哉 |
所 属 | 日本ペイントホールディングス(株) R&D本部 次世代技術研究所 |
概 要 | 厚膜塗装の課題の一つにローピングがある。ローピングは塗装時にローラーの軸方向に膜厚のムラが生じることで、塗膜に筋目が表れ、外観不良となることである。本研究では塗装用ローラーで厚膜塗装した際に生じるローピングのメカニズムを明らかにし、塗料と作業条件がローピングに与える影響を検討した。 |
講演7 | 塗装ブース ”新集塵方式の開発” |
研 究 者 ○印発表者 | 〇飯田 達也 |
所 属 | トヨタ自動車(株) 塗装生技部 |
概 要 | 自動車のボデーやバンパー等を塗装する塗装ブースでは、上方から下方へ空気を流し、塗着しなかった塗料ミストを塗装ブース下部にある開口部へ水と一緒に高速で通過させることで集塵しているが、設備が大型で圧力損失が大きくエネルギー消費量が多い。 今回集塵原理を根本から変え、コンパクトで低圧力損失型の遠心力を利用した新集塵方式の開発を行った。流体シミュレーションやスケールモデルで検証を行い量産ラインへ導入した。 |
講演8 | エレクトロスプレー法を用いた塗装方法 |
研 究 者 ○印発表者 | 佐藤 和昭、〇柿崎 翔志 |
所 属 | アネスト岩田(株) 経営企画室 |
概 要 | 現在弊社は、エレクトロスプレー法において安定化と高吐出量化を図ったEAコーティング法を開発している。 エレクトロスプレー法は静電気のみの力で液体を霧化させる技術である。エレクトロスプレー法自体は1750年頃が起源の古い技術であるが、製品技術として注目され始めたのは1990年ごろからと比較的最近である。 今回は、開発過程で分かってきた100%塗着効率などエレクトロスプレー法の数々の特徴について紹介する。 |
講演9 | デュアル電界方式による粉体ハンドガンの塗着効率向上と軽量化 |
研 究 者 ○印発表者 | 〇鈴木 善貴、蜩c 健三、櫻井 宣文 |
所 属 | 旭サナック株式会社 塗装機械事業部 技術開発部 |
概 要 | 粉体静電ハンドガンのコロナ放電電極後方に、電界制御機能を有する対抗電極を設けることにより、デュアル電界(被塗物〜放電電極間の電界、および放電電極〜対抗電極間の電界)効果の最適化を実現する新荷電方式を開発した。デュアル電界方式の採用により、高電圧カスケードの小型化が可能となり、従来ガンと同等以上の荷電性能を保持しつつ、ガンの軽量化および安全性向上が図られている。 |
講演10 | 新規防錆顔料系クロメートフリー塗装鋼板の屋外曝露試験結果(2) |
研 究 者 ○印発表者 | 〇高野 穣、辻田 隆広、西田 信博、竹内 義智、大澤 勝彦 |
所 属 | BASFジャパン梶@コーティングス事業部 |
概 要 | 建材用カラー鋼板のクロメートフリー仕様確立のため、55%Al-Znメッキ鋼板(ガルバリウム鋼板)に対し、新規クロメートフリー防錆顔料を配合したエポキシ樹脂系クロメートフリープライマーの開発を進めている。促進耐食性試験結果や防錆成分の電気化学挙動、及び屋外曝露試験結果(2年〜3年)について既に報告している。本報告では、屋外曝露試験板の腐食部分析とインピーダンス測定結果から防錆メカニズムについて考察する。 |
講演11 | 鋼構造物用1液水性上塗り塗料の開発 |
研 究 者 ○印発表者 | 〇三谷 誠、大森 勝弘、松田 英樹 |
所 属 | 関西ペイント(株) 汎用塗料本部 |
概 要 | 都市環境・閉塞環境などを含む幅広い塗装環境において大型鋼構造物を塗り替え塗装するために、塗料としての低VOC化、非危険物化が近年強く望まれており、該用途に適した水性重防食システムの開発を行った。従来のNCO硬化系を主体とする2液型ではなく、より簡便な取り扱いが可能でかつ現場施工性に優れ、高い耐候性を有する水性1液反応硬化型にて上塗り塗料を開発した。本発表ではその技術エッセンスを述べる。 |
講演12 | 塗装鋼板の初期端面耐食性 |
研 究 者 ○印発表者 | ○河村 保明、古川 博康、松本 雅充、植田 浩平 |
所 属 | 新日鐵住金(株) 技術開発本部 |
概 要 | 塗装鋼板の防錆剤の差異により、端面からの赤錆発生が顕著となるケース有。赤錆発生を再現可能な再現試験方法を立案し、良好系と赤錆発生系の端面耐食性の差異を検証。加えて、良好系の初期端面耐食性発現メカニズムならびに赤錆発生系の改良指針、改良結果について報告する。 |
講演13 | 電着塗装シミュレーションにおける濁りの電気抵抗を考慮した塗膜析出モデル |
研 究 者 ○印発表者 | 〇志村 彩夏、大西 有希、天谷 賢治 |
所 属 | 東京工業大学大学院 情報理工学研究科 |
概 要 | 塗膜析出開始前後に現れる濁りに着目した新しい塗膜析出モデルを提案した。塗料粒子が被塗装物に付着する前のこの濁りは、水洗時に洗い流され塗膜として残らないが、実験により電気抵抗をもつことが確認された。提案した塗膜析出モデルを実験結果とフィッティングし、モデル定数を同定した。提案モデルによる1枚板電着塗装シミュレーションの解析結果を実験結果と比較し、膜厚および電流密度の予測精度の向上を確認した。 |
講演14 | 静電気力を用いた塗装膜厚制御による3Dフィルム生成法の検討 |
研 究 者 ○印発表者 | 〇梅津 陽太、杉本 俊之 |
所 属 | 山形大学大学院理工学研究科 電気電子工学専攻 |
概 要 | 近年の印刷技術の革新により,薄膜フィルム上に電子回路の印刷が可能になってきた。従来の薄膜フィルム製造法としてインフレーション法,T-ダイ法などがあるが,延伸して薄くしているため,凹凸のついた3D構造の薄膜フィルムを作成するのは困難である。 我々は静電気力を用いた塗装膜の変形について,電界と膜厚の関係を検討してきた。本研究では,3D構造をもった薄膜フィルムの作成方法と,電界と塗装膜の関係について検討した。 |
|