講演1 低光沢意匠と膜物性の両立に向けた粗度形成メカニズムの解明と塗料開発
研 究 者
○印発表者  
〇小高 智子1、井賀 充香1、江端 公章2
所  属1:日本ペイントホールディングス(株)R&D本部 次世代技術研究所
2:日本ペイント(株)技術本部  建設塗料技術部
概  要 より低光沢のつや消し意匠を発現させるためには、従来のつや消し手法では臨界PVCを超えるつや消し顔料の添加による凹凸の形成が必要であり、膜物性と意匠との両立が困難であった。本研究では、塗膜乾燥過程の各現象の観察から、表面形状の形成プロセスについて検討した。その結果をもとに、つや消し意匠と膜物性が両立する塗料配合を提示した。

講演2 ナノコンポジットエマルションの開発とその応用
研 究 者
○印発表者  
○水谷 勉、荒井 孝司
所  属水谷ペイント(株) 技術部
概  要 ナノコンポジットエマルションは、シリカナノ粒子がアクリルエマルション中に内包された複合型エマルションで、京都工芸繊維大学との共同開発で、平成10、15年の科学技術振興機構独創的研究成果育成事業に採択され、平成19年に井上春茂賞を受賞した産学官共同開発品です。これを応用して平成17年外装塗料“ナノコンポジットW”が発売されました。有機質でありながら、無機質的な特性を有する素材で、他分野への応用展開を期待されます。

講演3 ディスプレイ用ぎらつき抑制アンチグレアコーティング剤の開発とぎらつきの定量化手法
研 究 者
○印発表者  
〇清水 大介1、遠藤 幸典1、嶋 秀一2
所  属 1:日本化工塗料(株) 高機能性材料部
2:アフロディ(株)
概  要 スマートフォンやカーナビゲーションなどのディスプレイには、微細な表面凹凸構造を有するアンチグレアコーティング剤を塗装した防眩フィルムが使用されている。近年ディスプレイの高解像度化によって、“ぎらつき”と呼ばれる新たな視認性不良が問題視されるようになってきたが、コーティング剤中の微粒子組成の最適化によって、ぎらつきの改善に成功した。 また、その開発において、新しいぎらつき定量化手法の有効性を実証した。

講演4 拡張現実(AR)を利用した塗装作業支援システムのプロトタイプ開発
研 究 者
○印発表者  
〇藤本 修平、谷口 智之
所  属 国研)海上・港湾・航空技術研究所・海上技術安全研究所産業システム系  
概  要 従来は見よう見まねで行われてきた造船スプレー塗装作業の改善のため、拡張現実(AR)を利用した塗装作業支援システムのプロトタイプを開発した。3次元モーションキャプチャでスプレーガンの移動軌跡をリアルタイムに計測し、AR技術で塗装対象物上に塗膜を表示する。開発したシステムを基盤とし、スプレー塗装の定量的作業分析(良否評価)や最適施工方法の出力等の機能を開発していく。

講演5 湿潤面に塗装可能な建物外装改修用水性下地調整材
研 究 者
○印発表者  
〇釼持 政明、樋口 貴祐
所  属 関西ペイント(株)汎用塗料本部 建設第2技術部
概  要 近年、建設業において天候不良が影響する工事遅延とそれに伴う人工代の負担費用の増大に頭を悩ましており、天候に左右されない外壁塗替え塗料が求められている。このような要求に対し、当社では「アレスダイナミックフィラー」と称する建物外装改修用水性下地調整材を開発した。この塗料は主剤と強化剤から構成されており、降雨直後など湿潤面に対しても従来の塗装方法で塗装を可能にしたのが最大の特長である。

講演6 水道管空気抜き管の漏水原因調査と補修塗装
研 究 者
○印発表者  
〇坪田 実
所  属 元職業能力開発総合大学校
概  要 約15年経過した水管橋の空気抜き管の一部箇所から漏水が発生した。漏水箇所の観察や超音波探傷データーから、空気抜き管と補剛桁の溶接部分に孔食が認められた。塗装系の調査し、漏水原因を推察すると同時に、補修法について検討した。

講演7車体・樹脂部品 一体塗装工法開発
研 究 者
○印発表者  
〇道浦 千恵
所  属 日産自動車(株)車両生産技術開発部 塗装樹脂技術部
概  要 自動車塗装工場におけるエネルギーコスト低減およびカラー統一感向上を目的に、80℃での低温焼き付け可能な塗料および工法を開発した。本件において最大の課題であった導電性の異なる素材(鋼板製の車体、樹脂素材のバンパー)への均一な膜厚の付与に対し、種々の手法を組み合わせて解決を図り量産技術を確立した。

講演8 超高塗着エアレス塗装システムの開発
研 究 者
○印発表者
〇村井 裕樹、大竹 伸弥、谷 真二
所  属 トヨタ自動車(株) MS成形塗装生技部技術統括室 
概  要 従来塗装機のシェービングエアを廃止し、塗料を静電気の力を最大限に利用して微粒化、飛行、塗着させ、塗着効率を圧倒的に向上させた。静電微粒化のメカニズム解析からその効果及び加工能力の最大化に向けた約3年間の研究開発期間を経て、一昨年弊社号口量産塗装ラインへ導入し、品質、コスト、環境の目標を達成した。今回この技術のキーポイントである、先端ヘッドの形状、材料組成、塗装条件の最適化などの開発経緯を紹介する。

講演9 自動車向けEasy To Clean塗料の研究開発
研 究 者
○印発表者  
〇森 健二、日高 貴弘
所  属 関西ペイント(株) R&D本部 基礎研究所第2研究部
概  要 自動車塗料の高機能化に伴い、高耐候、高耐久クリヤーの必要性が高まってきている。その中で我々は塗膜表面の高架橋化、高撥水撥油化により易洗浄性およびその長期維持の要素技術を確立してきた。今回汚染メカニズムや汚染物除去の考え方、開発した易除去性塗膜について研究開発を行ってきたので、報告する。

講演10 車体塗装表面 自動欠陥検出装置開発
研 究 者
○印発表者  
〇本田 武志
所  属 日産自動車(株)車両生産技術開発部 塗装樹脂技術部
概  要 自動車塗装工場における検査工程の無人化をめざし、縞投影型の画像認識技術を活用し、自動車塗装面の欠陥検出システムを開発した。車体色差、表面の曲率差、欠陥種差の影響を受けず安定して0.3mmまでの塗膜欠陥を確実に検出させるために新たなアルゴリズムおよび設備環境を含めたシステムを構築した。

講演11 回転基板上へ疑似塗料液体を連続的に供給した際に放出される液滴の飛行方向を決定する要因の検討
研 究 者
○印発表者  
〇池崎 和希、朝倉 浩一、伴野 太佑
所  属 慶應義塾大学 理工学部
概  要 回転霧化塗装は、塗料を高速で回転している基板へと連続的に供給することで霧状の微細な液滴へ転移させ、被塗装体へと塗着させる方法である。本研究では、まずは基板より放出される液滴の飛行方向を調査したところ、回転基板の接戦方向から逸脱し、またその傾向は粒径の小さいものほど顕著であることが見出された。そこで、その逸脱を発生させる要因について実験および理論的シミュレーションにより検討した。

講演12 カラーセンサーによる塗料経路内の塗色の自動計測について
研 究 者
○印発表者  
〇加藤 啓太、加藤 雅宏
所  属 旭サナック(株) C営業技術部
概  要 色替えバルブを利用して自動色替えを行う際、一般的に洗浄や色替え時間の設定を事前に行うが、塗料の種類・粘度などで洗浄・色替えが完了する時間が異なる。このため、洗浄・色替えが不十分な場合、色混じりによる塗装不良を発生させることとなり、洗浄色替えの時間を長くすれば塗料・シンナーのムダが多くなってしまう。この対策として経路内の色差や透明度を自動判定して色まじりの防止をするカラーセンサーを開発した


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