プログラム

 H18年度第2回日本塗装技術協会セミナーを終えて

 10月20日、日本塗装技術協会主催の第2回セミナーが日本化学会館(御茶ノ水) において開催されました。今回のテーマは、'01年に廃棄物、'03年にPRTR、 昨年にはVOCに続き、環境京都議定書の発効から1年半が経過し、第一約束期間を 翌年に控えた温室効果ガスの削減を取り上げました。
 先ず、景気回復と共に増加傾向にあるCO2排出推移と、工業塗装における環境負荷量 を分析し、コストの観点から的確な削減の取り組み方についての解説。
 前処理工程から、難化成である高張力鋼板やアルミなどの軽量化素材に対応する化成処理剤、表面調整剤の


説明に加えて、リン酸亜鉛に替わる次世代型化成処理システムの利点についての報告。 電着工程から、塗装の現状と塗装システムの説明と、新機軸の電解活性型について報告。 塗装機器から水性二液塗料の塗装システムや高塗着効率塗装システムなど、環境対応型塗装機の 現状と将来動向について解説。塗装設備から、自動車塗装工程の約60%のエネルギーを消費する 塗装ブースのエネルギー削減策を具体的な削減効果を示した説明。自動車メーカーから、 ライン事例として、具体的な内容にまで踏み込んだ説明でした。
 今回のセミナーには約90名という多くの方々にご参加いただきました、また、乾燥炉や 脱臭工程、廃棄物処理やリサイクル技術の最新動向、VOCの再講演を期待する声が多く上がり、 「環境対応の取り組み」への関心は非常に高いと感じられました。今後もニーズの高いテーマを選択し、 ホットな話題と新技術の詳細な解説を盛り込んだ講演を提供していきたいと思いますので、是非ご参加下さい。

                                        第2回セミナー実行委員長 長田功一
                                                  平成18年11月20日

主催日本塗装技術協会
協賛日本化学会色材協会日本塗料工業会
日本防錆技術協会表面技術協会日本自動車車体工業会
日本塗装機械工業会日本工業塗装協同組合連合会日本塗料工業会
( 順不同 )

 
期日平成18年10月20日(金)
会場日本化学会 化学会館
東京都千代田区神田駿河台1−5
http://www.csj.jp/kaimu/office/map.html

参加者 90名
参加費(消費税込)当協会会員・協賛学協会会員15,750円
学生3,150円
非会員21,000円


プログラム

9:50〜 開会の挨拶とガイダンス    日本塗装技術協会 セミナー委員会
No.1 塗装の環境負荷削減の取り組み
10:00〜10:40 日本塗装機械工業会 専務理事 平野 克己
 日本の製造業のCO排出は景気回復と共に増加傾向にある。VOC削減などの多岐に亘る環境負荷を抱える工業塗装として、如何にCO削減に取り組むか解説する。

No.2 CO削減関わる前処理技術動向
10:40〜11:30 日本パーカライジング株式会社 総合技術研究所 研究主任 永嶋康彦
 自動車のCO削減のために、軽量化素材の採用が拡大している。軽量化素材の塗装性能を向上するための前処理技術における現状と将来を紹介する。

 
昼食休憩 (60分間) 
No.3 環境に視点を置いた電着塗装技術
12:30〜13:20 日本ペイント株式会社 R&D本部 技術企画部 課長 坂本裕之
 自動車分野を中心に、省資源、省エネルギーに視点を置いたカチオン電着塗装ならびにその適用材料両面について、最新動向を説明する。

No.4 環境対応型塗装システムの最新動向
13:20〜14:10 旭サナック株式会社 理事 マーケティング部 部長 竹下 直孝
 低温乾燥が可能な水性二液塗料の塗装システム、高吐出量高微粒化の塗装機、粉体の高塗着効率塗装システムなど、環境対応型塗装機の現状と将来動向について解説する。

 
休憩10分間 
No.5 自動車塗装ブースのCO削減技術
14:20〜15:10 株式会社大氣社 塗装設備事業部 設計部 部長 松原 出
 VOC排出量削減対応として水性塗料の導入が増加しているが、その代償として塗装ブースの消費エネルギーは増加傾向にある。自動車塗装工程の約50%のエネルギーを消費する塗装ブースのエネルギー削減案とその試算効果について説明する。

No.6 日産自動車株式会社におけるCO削減の取組み
15:10〜16:00 日産自動車株式会社 生産技術本部 車両技術部 塗装技術課主管 佐藤 英明
 環境理念「人とクルマと自然の共生」実現のためにニッサン・グリーンプログラムを、開発・生産部門はもちろん、営業・サービス部門を含め企業全体で推進している。今回は、自動車塗装工程での取組みを主に報告する。



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