プログラム

平成19年度第3回日本塗装技術協会セミナーを終えて

 平成19年度第3回セミナーは、当セミナーとしては初めての開催場所となる東京新宿の 工学院大学アーバンテックホールにおいて2月15日に開催されました。お陰様で、100名を 大幅に超える多数の方々に参加頂き、盛況のうちに終了する事ができました。
 今回の講演会は、東京国際モーターショー開催時の恒例となりました『塗装意匠』についての最新技術と、 『国際』をキーワードに国際会議に見る塗装技術ということで企画しました。
 新しいカラーが、量産車となりお客様に届くまでの、一連のフローを基にテーマを設定し、 まず、東京モーターショーに見る自動車メーカーが発信するカラーについて、次に、自動車メーカーにおいての カラーデザイン企画、塗料メーカーにおいての高意匠塗料技術、化粧品業界から表面修飾パール光沢顔料技術、 塗装機器メーカーから自動車生産現場における高意匠塗装を実現する塗料供給技術について、各界で活躍の講師の方々より、 解かりやすく工夫されたご講演を頂きました。特に、化粧品業界のテーマについては、ペイント業界とは違った 観点から技術開発へのアプローチがなされている事が聞かれ、大変参考に成ったと思います。
 国際会議にみる塗装技術の特別講演では、所定の時間を遥かに越えた講演と成りましたが、 聴講された皆さんも時間が経つのも忘れるくらい、講師の方の熱い塗装に対する思いに聞きいった事と思います。
  
 最後に、今回の講演『カラー創造の世界を覗き見る』に参加頂いたことが、皆様方の新たな塗装意匠の価値創造にお役に立てればと思います。 今後も皆様方の期待に応える、いや、期待を超えるテーマ企画を提供したいと考えておりますので、是非、次回の日本塗装技術協会セミナーにも 参加頂けるよう宜しくお願い申し上げます。

                           平成20年2月16日 第3回セミナー実行委員長 佐藤和之

主催日本塗装技術協会
協賛日本化学会色材協会日本塗料工業会
日本防錆技術協会表面技術協会日本自動車車体工業会
日本塗装機械工業会日本工業塗装協同組合連合会日本塗料工業会
( 順不同 )

 
期日平成20年 2月15日(金)
会場工学院大学 新宿キャンパス(3F) アーバンテックホール
東京都新宿区西新宿1−24−2

参加者 110名
参加費(消費税込)当協会会員・協賛学協会会員15,750円
学生3,150円
非会員21,000円


プログラム

9:50〜10:00 開会の挨拶とガイダンス    日本塗装技術協会 セミナー委員会
講演1 「2007東京モーターショーの解析」
10:00〜10:50 社名 : ホンダエンジニアリング株式会社
役職・氏名 : 生産技術主幹 佐藤 和之
2007東京モーターショーにて展示のあった塗装関連の話題をセミナー委員の目を通じ解析し、その結果を報告する。今回は新規意匠にスポットを当て報告する。

講演2 「マーチのカラー価値に重点を置いたマーケティング戦略」
10:50〜11:40 社名 : 日産自動車株式会社
部署 : マーケティング本部 マーケティングダイレクターオフィス
役職・氏名 : マーケティングマネージャー 石井 美和
マーチはブランド価値を高める重要な要素として、カラーへの取り組みに注力してきた。25周年を迎えた今年度は商品〜コミュニケーション〜販売現場まで一貫した取り組みでの話題化促進により、更なるブランド価値向上を図っている。

昼食休憩(60分間)
講演3 「高意匠化塗装技術 − スーパープラチナシステム − について」
12:40〜13:25 社名 : 日本ペイント株式会社
部署 : 自動車塗料事業本部 中上塗料技術部
役職・氏名 : リーダー 宮副 聖吾
自動車の外装塗装において、高輝度感と緻密感を同時に有する意匠を量産工程で発現するには多くのハードルがある。本講演では、現行ラインで通常の塗装工程においてこの意匠を実現した塗装システムに関する技術と得られた意匠について紹介する。

講演4 「表面修飾パール光沢顔料の形態制御被覆技術による設計とファンデーション仕上がり効果」
13:25〜14:10 社名 : 株式会社資生堂
部署 : マテリアルサイエンス研究センター 素材開発研究G
氏名 : 八木 克彦
粉末原料の光学特性の制御はメーキャップの仕上がりを左右する重要なポイントである。形態制御被覆技術という独自のコーティング技術によりパール光沢顔料の表面修飾を行った各種複合粉末の開発と、その特異な光学特性を活用したファンデーションへの応用事例を紹介する。

休憩(20分間)
講演5 「新型電動ポンプによる省エネ型ペイント・サーキュレーション・システム」
14:30〜15:20 社名 : 株式会社大氣社
部署 : 塗装システム事業部 座間事業所
役職・氏名 : 担当部長 野々村 広実
自動車塗装ラインでは、従来から今日まで空圧又は油圧式塗料圧送ポンプを使って、塗装ブースでの塗装の有無とは関係なく深夜休日も休み無く、塗料供給設備を連続運転しているものが多く、省エネ的な観点で課題となっていた。今回、「フローコントロール」を自在に行える新型電動ポンプによる省エネ型ペイント・サーキュレーション・システム(90〜95%省エネ)を紹介し、併せて、「多色化&少量生産色供給システム」を紹介する。

講演6 特別講演 「国際会議に見る塗装技術」
15:20〜16:10 社名 : 旭サナック株式会社
役職・氏名 : 常務取締役 戸田 紀三夫
欧米における塗装に関する国際会議での動向を報告すると共に、会議などを通して感じる欧米との仕事の進め方の違いや、現在世界中で最も関心の高い3WETなどコンパクトコーティングプロセスについて私見を述べる。



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