プログラム

平成20年度第2回講演会 『塗装現場の革新!』 を終えて

 今回もより多くの皆様に聴講して頂ける様、日本ペイント株式会社東京事業所センタービルにて、講演会を開催致しました。そして最終応募者数は、なんと当初の予想をはるかに超える過去最高の161名に達しました。急遽、講演会場と隣接する別会場の仕切り壁を外し大講演会場化、それだけでは事足りず3人掛け席を追加設定することで、開催に至った次第です。皆様の当企画に対する関心・期待の高さの表れに、改めて実感させられる嬉しい悲鳴でした。
 聴講者される皆様の業種・分野は様々であり、また聴講目的も多岐に渡ります。その為今回は、衝撃を受けた!刺激を受けた!気付かされた!視野が広がった!など、多くの皆様に実感して頂ける様な企画にすべく、皆様により身近な塗装現場を取り上げ、『塗装現場の革新! 〜過去・現在・未来〜』と題して、様々な切り口から6講演を準備致しました。
 塗装現場は、過去・現在・未来と、日々変化し続けています。その変化を表す様々なキーワードの中から、今回は「革新」「無人化」「クリーン」「無欠陥&ノーリペアー」「フレキシブル生産」という5つにフォーカスし、各分野でご活躍の先生方に、写真・動画・データを駆使し、且つ最新情報を交えながらのご講演を頂きました。塗装ショップという枠にとらわれない最適プロセスをという考え方、無人化・無欠点という高い目標に対するアプローチ方法とその技術、ハイクラスクリーンルームを支えるケミカル汚染対策技術、1cc単位の世界から品質とコストを追求するハイ
  
レベル技術と、聴講された皆様にとっては、課題への取組みや発想のヒントが得られたものと確信しております。
 また、塗装現場の革新は日本に留まらず、世界レベルで起こっています。そこで今回はパネルディスカッションも企画しました。自動車メーカー3社・塗料メーカー1社・設備メーカー1社の有識者をパネリストに招き、6月のドイツベルリン「国際塗装戦略会議」で発表された各国メーカーの最新技術に、「未来」というキーワードを交えて討論して頂きました。最新技術動向や将来動向に関して、パネリストの方々の様々なご意見やお考えを伺うことができ、聴講された皆様にとっても大変有意義だったものと確信しております。
 今後、皆様の塗装現場は、本講演会の聴講を通じて得られた知見やヒントも加味しながら、革新現場へと変貌していくことと思われます。その知見やヒントとは文章だけでは表現しきれず、先駆者である講師の方々から直接話を聞き、感じることで得られたはずです。セミナー委員会としては、今後も皆様が知見やヒントを得ることのできる講演会をタイムリーに企画していく所存です。
 次回の講演会は、『環境総決算』と題して、皆様に様々な知見やヒントがご提供できる様、準備を進めております。是非ご来場下さい。

                                  20年度第2回講演会 実行委員長 有田 匡輝

主催日本塗装技術協会
協賛日本化学会色材協会日本塗料工業会
日本防錆技術協会表面技術協会日本自動車車体工業会
日本塗装機械工業会日本工業塗装協同組合連合会日本塗料工業会
( 順不同 )

 
期日平成20年10月10日(金)
会場日本ペイント株式会社 東京事業所 センタービルAホール
東京都品川区南品川4−1−15

参加者 161名
参加費(消費税込)当協会会員・協賛学協会会員15,750円
学生3,150円
非会員21,000円


プログラム

9:50〜10:00 開会の挨拶とガイダンス    日本塗装技術協会 セミナー委員会
講演1 基調講演「塗装現場の革新」
10:00-10:50 社名 : 株式会社 エー・イー・エス
部署 : 塗装ショップ
役職・氏名 : シニアマネージャー 小関澄
国内外塗装プラントのエンジニアリングを多数手がけて来た観点から製品・工程・機器・設備・材料の塗装全体を俯瞰し塗装の革新を概説する。

講演2 「上塗無人塗装工場を目指して」
10:50-11:40 社名 : いすゞ自動車株式会社
部署 : 塗装技術グループ
役職・氏名 : グループリーダ里川哲夫、山本理絵
少子高齢化による「塗装職人」育成・維持が困難化する中で、品質を維持し激化する国際競争に打ち勝つために無人化は必須となりつつある。完全無人化を目指す上塗工程の事例を中心に説明する。

昼食休憩(60分間)
講演3 「無欠陥塗装を目指して」
12:40-13:30 社名 : カルソニックカンセイ株式会社
部署 : 塗装技術チーム
役職・氏名 : エキスパートエンジニア 山口輝幸
樹脂部品はその帯電性や複雑な形状から「塗装欠陥・手直し当たり前」の世界があった。しかし、ソフトフィールのように手直しが出来ない部品を皮切に「無欠点・無修正」が目標となって来た。これを実現している革新例を解説する。

講演4 「クリーンルームの概要とその技術」
13:25-14:10 社名 : 清水建設株式会社 技術研究所
部署 : ファイン環境グループ
役職・氏名 : 主任研究員 田中勲
ハイテク時代化する中で、クリーンルームのニーズも半導体などの特殊分野から幅広い分野へと多様化している。クリーンルーム技術、計測管理技術、現場設置実例を中心に説明する。

休憩(20分間)
講演5 「部品塗装の新技術」
14:40-15:30 社名 : タクボエンジニアリング株式会社
部署 : 代表取締役
役職・氏名 : 佐々木栄治
吊り下げロボット・回転塗装等の要素技術をパッケージ化した塗装システム、遠隔地ロボットへのデータ転送塗装、超短時間乾燥‥など、革新が現実化する小物部品塗装の世界を紹介する。

講演6 パネルディスカッション
「ベルリン国際会議に見る未来塗装工場」
15:30-16:20 パネリスト : トヨタ自動車株式会社 塗装設計室 主査 鈴木卓
         日産自動車株式会社 車両生産技術本部 主管 佐藤英明 他
         ホンダエンジニアリング株式会社 車体研究開発部 生産技術主任 村田光彌
         デュル・ジャパン株式会社 代表取締役社長  片山眞司
         BASFコーティングスジャパン株式会社 研究開発本部 マネージャー 光宗真司
司会 : いすゞ自動車株式会社 塗装技術グループ シニアスペシャリスト 田村吉宣
ベルリン国際会議で紹介された、自動車塗装の先進技術やコンセプトを軸に、未来塗装工場の目指す姿や適用技術について公開討論を行う。



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