プログラム

平成22年度第1回講演会を終えて

 平成22年度第1回講演会が、日本ペイント株式会社東京事業所センタービルAホールにて2月5日に開催されました。御陰様で昨今の厳しい経済状況にも拘わらず、70名を超える方々に出席を頂き盛況のうちに終わることが出来ました。
 本講演は塗装を行うにあたって非常に重要なプロセスでありながら、ともすればその大切さを忘れてしまいがちな表面処理(前処理)に着眼点を当てて企画させて頂きました。
 鉄素材および非鉄金属上の表面処理の基礎と最新について講演1と講演2で、意匠性・高反射性・吸熱性 等々の高機能を有する表面処理について講演3と5で、マイクロ波を使った化学反応や乾燥、環境保全について講演4で、多様化してきているニーズに対応している表面処理実例について講演6で各講師の方々から講演を頂きました。各講師の方々にはお忙しい中、大変有り難う御座いました。
 表面処理薬剤メーカーの講師の方々から非常に興味深い表面処理の基礎と最新の状況について、また鋼板や筆記具に施された大変ユニークな機能を有する表面処理について講演を受け非常に参考になりました。一方、塗装業界ではあまり縁の無いと思われていたマイクロ波を用いた化学反応や乾燥についての講演は限りない将来を予想するものでした。最後に表面処理品質を支える洗浄技術・化成処理技術の実例を紹介して頂いた講演は実際に直ぐ現場に適応出来る価値の高い講演でした。聴講者の皆様も非常に高い関心をもたれ、講演後各講師の方々に直接訊ねる姿を見ることが出来ました。本セミナーでは今後も皆様の期待にお応え出来るニーズに適応した企画を提供させて頂きたいと考えています。次回のテーマは〜環境問題と最新の塗料・塗装環境対応技術〜です。環境問題に関する条例や枠組み、これらに対応する為の塗料・塗装技術に関しての講演です。
 是非御参加ください。

第1回セミナー実行委員長 高梨 裕幸

講演風景休憩時間風景

主催日本塗装技術協会
協賛日本化学会色材協会日本塗装工業会
日本防錆技術協会表面技術協会日本自動車車体工業会
日本塗装機械工業会日本工業塗装協同組合連合会日本塗料工業会
日本塗料検査協会( 順不同 )

 
期日平成22年6月25日(金)
会場日本ペイント株式会社 東京事業所 センタービルAホール
東京都品川区南品川4−1−15

参加者 75名
参加費(消費税込)当協会会員・協賛学協会会員15,750円
学生3,150円
非会員21,000円

プログラム

9:50〜10:00 開会の挨拶とガイダンス    日本塗装技術協会 セミナー委員会
10:00〜10:50 塗装下地用リン酸亜鉛の基礎と最新
日本パーカライジング株式会社
次世代技術研究所
石井 均
アウトライン :
塗装下地用リン酸亜鉛処理は自動車車体向け塗装下地処理として発展してきた経緯がある。今回は、高度な防食性能を要求され、かつ複数の素材を同時に処理するためのリン酸亜鉛処理技術について紹介する。

10:50〜11:40 クロムフリーについて
日本ペイント株式会社
サーフ事業部
防錆材料技術部開発Gr 蓬原 正伸
アウトライン :
クロムフリー技術の基礎について述べたのち、飲料缶やアルミホイールといった代表的な適用例を紹介する。さらに、最新のクロムフリー技術の現状・課題・材料動向について解説する。

昼食休憩(60分間)
12:40〜13:30  高機能表面処理鋼板の技術動向
新日本製鐵株式会社
技術開発本部鉄鋼研究所
表面処理研究部長 西村 一実
アウトライン :
家電、建材用途を中心に従来からの高耐食性に加えて、セルフクリーニング性、高反射性、吸熱性、意匠性などの各種の新機能を有する表面処理鋼板へのニーズが高まっている。最新の高機能表面処理鋼板の技術動向について紹介する。

13:30〜14:20 マイクロ波の特性を生かした化学反応や乾燥技術
東京理科大学
総合研究機構
准教授 堀越 智
アウトライン :
電子レンジや無線LANに使用されているマイクロ波を、化学分野で利用する試みが世界中で行われている。本講演ではマイクロ波の特性を生かした、化学反応や乾燥、環境保全技術を、実験例をもとに解説する。

休憩(20分間)
14:40〜15:30 意匠性を付与する表面処理と塗装
ぺんてる株式会社
中央研究所 
主任専門職 重盛 正樹
アウトライン :
意匠性付与の表面処理は、めっき、印刷及び塗装技術などを巧みに複合化している。本講では、日用雑貨に分類される筆記具を中心に質感にこだわった意匠性表面処理概要と塗装技術の実例を紹介する。

15:30〜16:20 自動車部品の表面処理
株式会社デンソー
材料技術部
表面技術室 室長 菅原 博好
アウトライン :
品質向上・コスト低減・環境対応と、自動車部品における表面処理のニーズは多様化してきている。今回は、表面処理の品質を支える洗浄技術・化成処理技術の事例を紹介する。


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