プログラム
<講演会報告>
平成23年度 第2回講演会を終えて
平成23年度第2回講演会を「自動車カラーの最新動向」というテーマで、2月10日に日本ペイント株式会社殿の東京事業所センタービルAホールにて開催いたしました。
去年より2月度の講演を自動車関連に特化した内容にして2回目の講演会でした。学生さんからベテランの方まで、70名を超える幅広い層の方々に聴講いただきました。講師の方々には本年度は東京モーターショーもあり、色の見え、色を測る、色材、自動車メーカーの色の考え方等、自動車カラーの最新動向についてそれぞれの視点からご講演いただきました。
|
講演風景 |
第1講演:色や形の認識について
日本ペイント株式会社 古森秀樹 講師
私たちが普段何気なく見て感じ取っている色や形は、「脳の中で作り上げられた映像を知覚したものである。」という結論を具体的な画像を使って個人の認識について錯視などを実感させられた、見て楽しい内容でした。
第2講演:自動車外装の色計測に関する技術動向
コニカミノルタ センシング株式会社 小林 徹 講師
第1講演での色の錯覚で目視では色が違って見えるのを防止するために色計測計が存在する、近年はメタリック、パール色の管理が複雑になって来ている。色計測計の理論、考え方、現場での色管理の活用等を追及されていることが良くわかりました。
第3講演:アルミニウム顔料に関する最新動向
東洋アルミニウム株式会社 橋詰良樹 講師
アルミニウム顔料の基本特性に始まり過去からのアルミニウム顔料の高輝度になるまでの過程、着色顔料と同じように着色材の有彩色アルミニウム顔料の紹介、これからのマイカと同じように干渉もつアルミニウム顔料までと最新技術を簡単に紹介してくれました。
第4講演:Future Color.未来へつなぐホンダカラーのDNA
株式会社本田技術研究所 藤原尚人 講師
ホンダカラーのDNAを過去から現在、未来への自動車カラーデザインについて具体的に判りやすく写真を使用して説明され、今後のお客様が望まれるカラーデザインとして提案手段も一部紹介がありました。
第5講演:モーターショーから見えてくるカラーデザイントレンドと具体的な開発
日産自動車株式会社 吉富 京 講師
東京モーターショーに出展されたPIVO3についてPIVOからPIVO2、PIVO3に至る開発コンセプトを楽しく説明され、今回のモーターショーのカラートレンドを各メーカー別に特徴、コンセプトをデザイナーの観点より説明を頂きました。
講演終了後に会場2階の食堂で、交流会(名刺交換会)を実施しました。講演時間中に質問できなかった参加者が講師の方と懇談されたり、参加者同士で語り合ったりと、盛況でした。塗装の業界発展のためにも、このような横のつながりを持つ機会を設けることは非常に重要であると感じております。
塗装は立派な日本の技術であると各方面から言われるようになりために、日本塗装技術協会の講演会が少しでもお役に立てればと思います。2012年度の第1回講演会は、6月22日に「塗装工場再建へのゴミ不良対策事例」のテーマで開催いたします。ご参加をお待ちしております。
第2回セミナー実行委員長 東郷 正彦
交流会
主催 | 日本塗装技術協会 | |
協賛 | 日本化学会 | 色材協会 | 日本塗装工業会 |
| 日本防錆技術協会 | 表面技術協会 | 日本自動車車体工業会 |
| 日本塗装機械工業会 | 日本工業塗装協同組合連合会 | 日本塗料工業会 |
| 日本塗料検査協会 | 応用物理学会 | 高分子学会 |
| 自動車技術会 | 材料技術研究協会 | 静電気学会 |
| 土木学会 | 日本印刷学会 | 粉体工学会 |
| 日本金属学会 | 日本建築学会 | 日本建築仕上学会 |
| 日本鉄鋼協会 | 日本粉体工業技術協会 | 日本レオロジー学会 |
| 腐食防食協会 | 日本油化学会 | ( 順不同 ) |
参加者 | | 70名 |
参加費(消費税込) | 主催、協賛学協会会員 | 15,750円 |
| 非会員 | 21,000円 |
| 学生参加者 | 3,150円 |
プログラム
10:20〜10:30 | 開会の挨拶とガイダンス 日本塗装技術協会 セミナー委員会 |
10:30〜11:30 | 色や形の認識について |
| 日本ペイント株式会社 |
| R&D本部 開発研究所 耐久性研究G |
| マネージャー 古森 秀樹 |
| アウトライン : 視知覚のしくみと色や形の認識について錯視などを交えて紹介し、私たちが普段何気なく見て感じ取っている色や形は、「脳の中で作り上げられた映像を知覚したものである」という結論に至ることを分かりやすく説明する。 |
11:30〜12:30 | 自動車外装の色計測に関する技術動向 |
| 自動車外装の色計測に関する技術動向 |
| コニカミノルタ センシング株式会社 |
| 開発部 |
| 課長 小林 徹 |
| アウトライン : 近年の自動車外装の多くで採用されているメタリック・パール色の計測と管理は、通常のソリッド色に比べてより複雑なものとなる。これらを含む自動車外装の色計測に関する最近の技術動向、およびそれを現場での色管理に活用するための注意点等について紹介する。 |
昼食休憩(60分間) |
13:30〜14:30 | アルミニウム顔料に関する最新技術動向 |
| 東洋アルミニウム株式会社 |
| コアテクノロジーセンター 研究開発室 |
| シニアスペシャリスト 橋詰 良樹 |
| アウトライン : 自動車カラーの設計において重要な役割を演じているアルミニウム顔料について、その基本特性を解説し、最近の高光輝性アルミニウム顔料、表面処理アルミニウム顔料、有彩色アルミニウム顔料等の開発動向を紹介する。 |
14:30〜15:30 | Future Color.未来へつなぐホンダカラーのDNA |
| 株式会社本田技術研究所 |
| 四輪R&Dセンター |
| デザイン開発室 第3スタジオ |
| 研究員 藤原 尚人 |
| アウトライン : ホンダが今までお客さまと接してきた車のカラーデザインが、今後どのように発展して未来へつないでいくのか?カラーデザインでどのようにお客様に新しい生活を提案できるのか? |
休憩(15分間) |
15:45〜16:45 | モーターショーから見えてくるカラーデザイントレンドと具体的な開発 |
| 日産自動車株式会社 |
| グローバルデザイン本部カラーデザイン部 |
| デザインマネージャー 吉富 京 |
| アウトライン : 国内のモーターショーが、海外のモーターショー同様国際見本市としての意味合いが深まってから、久しい。 新車発表会の場でもあるモーターショーのトレンドを見、生産車のトレンドを考える。また、具体的なコンセプトカーデザインの開発を紹介する。 |
17:00〜18:00 | 交流会(名刺交換会) 於:2階 食堂 |
|