プログラム

<講演会報告>

平成28年度第1回日本塗装技術協会セミナーを終えて

 日本塗装技術協会平成28年度第1回講演会を「工業塗装における、塗装機器/塗装設備技術の最新動向」にて6月24日に日本ペイントホールディングス株式会社東京事業所センタービルAホールに於きまして開催しました。講演会におきましては、50名様を超える皆様にご聴講頂きました。講師の皆様にはご多忙の中、ご準備頂きご講演を頂きました事をこの場をお借りしまして御礼申し上げます。

 今年度の初回講演は、塗装機器/塗装設備テーマの中でも、一般工業領域を主にお届けとさせて頂きました。
 第1講演は、「環境要求に応える〜水性塗装システムとヒートポンプ技術導入〜」の演題で(株)大気社 講師 石田様、(株)前川製作所 講師 米田様より、2社共同でご講演頂きました。水性フラッシュオフ設備のラインナップとヒートポンプ技術と導入事例、除湿用ヒートポンプ技術と導入事例そして、ヒートポンプ活用による循環減湿型低温低湿度フラッシュオフシステム技術導入、他塗装工程への導入と動向をご紹介頂きました。

 第2講演は、「最新のレシプロ塗装システムについて」の演題で旭サナック(株) 講師 加藤様より、ご講演頂きました。長年にわたり第一線で稼働している、レシプロ塗装の課題を克服、自動塗装のあり方を大幅に革新させ多機能化したシステムと新開発エア静電自動ガンについて、ご紹介きました。

 第3講演は、「排水浄化システム(バイオ浄化・防塵・脱臭システム)」の演題で(株)アイエンス 講師 吉田様より、ご講演頂きました。凝集剤を使用せずエアレーションだけで、汚水の浄化を行える散気装置の塗装循環水はじめとする多くの導入事例、塗装現場における循環水管理と処理他、水性循環水浄化システム、排ガス処理システム・脱臭等ご紹介頂きました。

 第4講演は、「静電粉体設備の最新の動向」の演題で、日本パーカーライジング(株) 講師 羽嶋 様より、ご講演頂きました。新型粉体塗装機における最先端荷電技術、補正作業の負担の少ない軽量ガン、ロボット性能向上への手のひらサイズのガン、短時間色替えカラーチェンジブース、無人化への対応粉詰まり検知器、省エア・省電力ダイヤフラム式粉体搬送ポンプと幅広く動向をご紹介頂きました。

 第5講演は、「サメスの粉体塗装 世界で唯一の粉体用ベル型塗装機『イノベル』」の演題でサメス・テクノロジーズS.A(フランス) 講師 ローホン・メニエ様、エクセルインダストリアルジャパン(株) 講師 鈴木様より、ご講演頂きました。世界で唯一の粉体用ベル塗装機のキー技術及び各国での導入事例等をご紹介頂きました。

 今回のご講演におきましては、塗装の機器/設備領域の一部のお届けとなりましたが、皆様のお役に立てましたら幸いです。また、ご聴講頂きました皆様からは色々な観点からのご質問そしてアンケートにご協力頂き貴重なご意見・ご要望を頂き誠にありがとうございました。次の機会がございましたら、塗装機器/設備の他領域もご紹介出来ればと考えております。

 今後の講演会予定と致しましては、アンコール大阪講演会「進化する 塗料・塗装技術」講演会を平成28年8月26日(金曜)開催、次に平成28年第2回講演会「塗装をどこまで予測できるか?Part1塗装と数値、シミュレーション」講演会を平成28年10月28日(金曜)開催と続いてまいりますので、多数の皆様のご参加をお待ち申し上げます。

平成28年度第1回講演会  実行委員長 茂木 孝司


講演会 会場

主催日本塗装技術協会  
協賛日本化学会色材協会日本塗装工業会
日本防錆技術協会表面技術協会日本自動車車体工業会
日本塗装機械工業会日本工業塗装協同組合連合会日本塗料工業会
日本塗料検査協会高分子学会自動車技術会
材料技術研究協会静電気学会土木学会
日本印刷学会粉体工学会日本金属学会
日本建築学会日本建築仕上学会日本粉体工業技術協会
日本レオロジー学会腐食防食学会日本油化学会
国際工業塗装高度化推進会議

 
期日平成28年6月24日(金)
会場日本ペイントホールディングス株式会社 東京事業所 センタービルAホール
東京都品川区南品川4−1−15

参加者 50名
参加費(消費税込)主催、協賛学協会会員16,200円
非会員21,600円
学生参加者3,240円

プログラム

10:20〜10:30 開会の挨拶とガイダンス    日本塗装技術協会 セミナー委員会
10:30〜11:30 「環境要求に応える 〜水性塗装システムとヒートポンプ技術導入〜」
(株)大気社 塗装システム事業部 担当課長 石田 浩三
(株)前川製作所 エネルギーブロック 次長 米田 弘和
アウトライン :
塗装システムに対する環境要求の高まりの中、環境要求と塗装品質要求に応えるシステムとして減湿水性フラシュオフ設備を紹介する。加えて、塗装システムへの最適な熱源利用の観点から加熱・減湿に対する新しいヒートポンプ技術の適用方法を紹介する。

11:35〜12:35 「最新のレシプロ塗装システムについて」
旭サナック(株) 塗装機械事業部
技術開発部 技術開発部長 加藤 雅宏
アウトライン :
レシプロケーターによる塗装はロボット塗装に比べ生産性が高く、同形状の被塗装物を大量に塗装することに適していた。しかし、近年、日本国内では多品種少量の塗装が多く、従来方式のレシプロ塗装では、対応が困難となってきた。そこで、多品種少量で塗料色替えを行うラインに於いても高い生産効率で塗装するレシプロ塗装システムを開発したのでその技術について紹介する。

昼食休憩(50分間)
13:25〜14:25  「排水浄化システム(バイオ浄化・防塵・脱臭システム)」
(株)アイエンス
代表取締役 吉田 憲史
アウトライン :
塗装ブースの水質問題、水質による臭気問題に対する処置提案。激しい水流で、省エネ酸素溶解。高い酸素溶解効率と強力な撹拌対流を両立。アクアブラスターはこれまでの水処理の常識を根底から覆すシステム紹介。

14:30〜15:30 「静電粉体塗装設備の最新の動向」
日本パーカライジング(株)
プラント事業部 アイオニクス部 課長 羽嶋 正幸
アウトライン :
粉体塗装における設備の動向と省スペース色替供給装置など新しい塗装機器・設備を紹介する。また大容量低速粉体搬送ポンプにおける省力化や、粉詰まり検知センサの無人化システムへの適用事例を紹介する。

休憩(15分間)
15:45〜16:45 「サメスの粉体塗装 世界で唯一の粉体用ベル型塗装機 『イノベル』」
サメス・テクノロジーズS.A. (フランス) Business Development Manager Mr.Eric GHIO
エクセルインダストリアルジャパン(株) 技術マネージャー 鈴木 茂己
アウトライン :
従来粉体塗装ガンより格段に広いパターン幅と美しい仕上がりが得られる唯一の粉体塗装ベルについて、欧米の導入例や動画を交えて解説する。

17:00〜18:00 交流会(名刺交換会)
於:2階 食堂 
講師、講演会参加者、セミナー委員


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