2022年度 第13回塗装入門講座を終えて
2022年度 第13回塗装入門講座を一昨年・昨年に引き続きウェビナー方式にて、10月6日、7日の2日間で開催致しました。コロナ感染症対策のため、今回もオンラインでの開催となりましたが、合計71名の方にご聴講頂き、昨年の52名に比較して大幅に参加者が増えました。
今回の入門講座ですが、初日はまず工藤会長に冒頭のご挨拶を頂き、その後基礎講座5件の講演の後、特別講演としてトヨタ自動車株式会社 塗装成形製造技術部の青木貴史様から「自動車塗装工程の概要と課題」というテーマでご講演頂きました。講演では自動車ボデー塗装、塗装工程、自動車塗装の課題などについてわかり易く解説して頂き、講演の最後には、聴講者に対し「塗装をもっと論理的にわかり易く、アピールしてほしい」とのメッセージを頂戴しました。
続く2日目は、後半の基礎講座5件の講演が行われ、最後に2件目の特別講演として、戸崎産業株式会社 代表取締役の戸崎寿人様より「アルミ素材に対する粉体塗装仕様考察と工業塗装で取組む環境対応」というテーマでご講演頂きました。講演前半では自社工場(国内およびベトナム)で生産されているアルミ製品への粉体塗装における取組を、講演後半には自社で積極的に取り組んでおられる環境負荷低減やSDGsへの対応について、詳しくご説明頂きました。特別講演2件とも、塗装業に携わる関係者の方々にとって、たいへん参考になる内容であったと思います。
基礎講座10件の講演については、昨年と同様、各種塗料(液体、水性、粉体)、素材・前処理、塗装(液体、粉体)、塗膜の性質や評価方法、塗膜欠陥、安全衛生、塗装業界動向まで、塗料・塗装全般に関する幅広い内容について、各講師の皆様から詳しくかつわかり易く解説して頂きました。
各講演後の質疑応答では、質問時間が足りないくらい活発な討議が行われ、聴講者の皆様の意欲的な学習姿勢がとても印象的でした。聴講者の皆様からも、講演後のアンケートから大変参考になったとの感想を数多く寄せて頂いております。
今回より伊藤前委員長の後任として、入門講座委員長という大役を仰せつかりましたが、初めてで慣れないことも多く当初は戸惑いもありました。しかしながら、工藤会長を初め、経験豊富な委員会メンバーの皆様、事務局のサポートにより、入門講座を無事(当日若干のトラブルはありましたが)成功裏に終えることができました。この場をお借りして関係者の皆様には心より感謝申し上げます。最後に、来年10月開催予定の第14回入門講座に向けては、今回聴講された皆様から頂戴したご意見、ご要望をもとにさらに進化した講演会を目指して改善に取り組んでまいる所存です。引き続き当協会関係者の皆様には、ご支援並びにご協力賜りますよう、よろしくお願い致します。
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日本塗装技術協会 塗装入門講座委員会 委員長 旭サナック株式会社 蜩c 建三 |