|
プログラムへ
第34回塗料・塗装研究発表会レポート
 |
講演風景 |
第34回塗料・塗装研究発表会が例年より少し時期を早めて平成31年2月22日に東京大学生産技術研究所コンベンションホールにて開催されました。今回も90名を超える方々にご参加をいただき、熱のこもった発表と活発な質疑応答が行われました。
日本塗装技術協会 工藤会長の開会挨拶に続き、午前の部3件、午後の部6件の計9件の一般講演が行われました。今年は、塗装に関連する発表が多数行われ、ベル塗装の塗装中の塗料の挙動観察に関する研究、ローラー塗装の塗料の挙動に関する研究、エレクトロスプレー法に関する研究、粉体塗装の自動塗装システムに関する研究の発表が行われました。塗膜の評価に関連する研究として、塗膜の硬化温度と付着力に関する研究、塗料に関する研究として、水性の自動車補修用塗料に関する研究、ポリイミドの電着塗装に関する研究、木工塗装に関する研究の発表が行われました。また、昨年に引き続き、カラートレンドに関する研究の発表も行われました。
今回も塗料・塗装に関連した非常に広範囲の分野について、基礎的な研究から実用性の高い塗料や塗装機器についてのさまざまな研究成果が紹介され、塗料・塗装の研究、技術の領域の広さを感じることができる研究発表会となりました。また、質疑応答の時間では、参加者から各研究発表に対して質問や意見が活発に出され、発表者との間で内容の濃いやり取りが行われました。
今年は、特別講演として「研究開発における技術・技能の伝承の進め方 〜暗黙知を捉え、伝える方法論 」という演題で、(株)技術・技能教育研究所 代表取締役 森和夫先生にご講演を行っていただきました。暗黙知をいかに捉え、どのように伝えていくかについて、動画を交えて具体的にわかりやすく解説していただき、参加者からも、「啓蒙的ですばらしい講演でした」、「当事者とインタビューする手法が興味深かった」、「取り組む前の準備・分析の重要性を感じた」、「どの組織にもあてはまる大変役に立つ内容でした」、「自社でも取り組みたい」 と御好評をいただきました。
研究発表終了後、研究発表委員による審査が行われ、予稿集の内容と当日の発表内容を総合的に判断し、「 自動車補修用 「 オール水性 有機則フリーシステム 」 の開発 」 を発表された関西ペイント 堀雅司様、「 塗装プロセス現象解明に関する研究 」 を発表されたホンダエンジニアリング 福野純一様の2件の研究発表に研究発表優秀賞を送ることが決定されました。
次いで、場所を発表会場横のホワイエに移し交流会が行われました。交流会の中で、研究発表優秀賞の表彰が行われ、その後引き続き皆様にご交流いただきました。今回の交流会には特別講師の森先生や発表者も含め、例年同様多数の皆様のご参加をいただき、発表会にも増して活発な質疑応答や意見交換、情報交換が行われたことを、主催者一同大変喜ばしく思っております。
今回も盛会のうちに終えることができましたことを、発表者の皆様、共同研究者の皆様、ご関係の皆様に心より御礼申し上げます。次回以降、今回を大幅に上回る数多くの塗料・塗装に関連する広い分野の最新の成果についての多くの研究発表が寄せられ、多数の参加者の皆様と専門的で活発な討議が行われることを期待しております。
研究発表委員会委員長:本田康史
| 主催 | 日本塗装技術協会 | | |
| 協賛 | 日本化学会 | 色材協会 | 日本塗料工業会 |
| 日本塗装工業会 | 表面技術協会 | 日本塗装機械工業会 |
| 日本工業塗装協同組合連合会 | 日本防錆技術協会 | 日本自動車車体工業会 |
| 高分子学会 | 日本建築学会 | 日本油化学会 |
| 土木学会 | 日本鉄鋼協会 | 腐食防食協会 |
| 自動車技術会 | 日本金属学会 | 応用物理学会 |
| 材料技術研究協会 | 日本レオロジー学会 | 日本印刷学会 |
| 粉体工学会 | 静電気学会 | 日本粉体工業技術協会 |
| 日本塗料検査協会 | 日本建築仕上学会 | 国際工業塗装高度化推進会議 |
| スガウェザリング技術振興財団 | | |
| 発表申込締切 | 平成30年10月5日(金) | 一般発表10件
| | 参加登録費 | 当協会会員・協賛学協会会員 | 8,640円
| | 同35歳以下 | 6,480円
| | 学生会員・研究室学生会員 | 1,080円
| | 非会員 | 10,800円
|
| 10:15〜10:25 | 日本塗装技術協会 会長 東京大学 生産技術研究所 教授 工藤 一秋 |
|