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 第29回塗料・塗装研究発表会レポート

特別講演
優秀賞表彰

 第29回塗料・塗装研究発表会が、平成26年3月7日に東京大学生産技術研究所コンベンションホールにおいて開催されました。昨年の11月に協会創立50年記念行事を行ったことで、参加人数に影響が及ぶことを懸念しておりましたが、結果的には前年並みの約100名の方々にご参加をいただき、熱のこもった発表と質疑討論が行われました。
 午前の部、午後の部とも6件ずつ、計12件の発表がありました。今年は、共同研究も含めると大学もしくは公共研究機関からの発表が7件と半数を上回り、ここ数年でもっとも基礎的研究の発表件数が多い会となり、それもあってか例年よりもいっそう真剣な議論が行われました。
 昨年までは2件としていた特別講演でしたが、お一人のご講演をゆっくりと伺いたいというアンケート結果を踏まえて、本年は1件のみとし「漆をめぐる温故知新―次代を拓いたものづくり―」というタイトルで東京都立産業技術研究センターの神谷嘉美先生に1時間に渡ってお話をいただきました。神谷先生は、塗装の原点とも言える漆を芸術的側面と科学的側面の双方から捉えてご研究を行われている漆研究の第一人者で、漆に対する深い造詣と愛情にあふれるご講演で、会場の聴衆を魅了されました。終了後のアンケートでは異口同音に「特別講演がすばらしかった」との声をいただきました。この場を借りまして改めて神谷先生に御礼申し上げます。
 研究発表終了後、審査が行われ、要旨とプレゼンテーションを総合的に評価した結果、「希釈溶剤の代替として高圧CO2を用いた低環境負荷型噴霧塗装技術開発の展開」を発表された川ア慎一朗様(産業技術総合研究所)、鈴木明様(東北大学)に研究発表優秀賞を贈ることが決定されました。
 次いで、発表会場に隣接したホワイエにて交流会が行われました。まず最初に、研究発表優秀賞の表彰が行われ、引き続いて皆様にご歓談をいただきました。今回の交流会には、特別講師の神谷先生方はじめ、多くの発表者の方々にもご参加いただき、充実した情報交換がなされておりました。
 今回も盛会のうちに研究発表会を終えることができ、ご関係の皆様に心よりお礼申し上げます。研究発表会では、少しずつではありますが、いろいろな新しい試みを進めてきております。次回もまた、塗料・塗装分野に関する最新の研究成果が数多く発表され、この分野のより一層の発展につながることを期待しております。

研究発表委員会委員長:工藤一秋
平成26年4月21日

交流会

主催日本塗装技術協会
協賛日本化学会色材協会日本塗料工業会
日本塗装工業会表面技術協会日本塗装機械工業会
日本工業塗装協同組合連合会日本防錆技術協会日本自動車車体工業会
高分子学会日本建築学会日本油化学会
土木学会日本鉄鋼協会腐食防食協会
自動車技術会日本金属学会応用物理学会
材料技術研究協会日本レオロジー学会日本印刷学会
粉体工学会静電気学会日本粉体工業技術協会
日本塗料検査協会日本建築仕上学会( 順不同 )

期日平成26年 3月 7日(金)
会場東京大学 生産技術研究所 (駒場リサーチキャンパス)
コンベンションホール (An棟2階)
〒153-8505 東京都目黒区駒場4−6−1

発表申込締切平成25年11月15日(金)一般発表12件
 参加者100名
参加登録費当協会会員・協賛学協会会員8,400円
同35歳以下6,300円
研究室学生会員無料(参加登録必要)
非会員10,500円
学生1,050円

プログラムの演題をクリックすると発表概要をご覧いただけます。

プログラム

10:10
開会挨拶  日本塗装技術協会 会長  芝浦工業大学 名誉教授 今井 八郎 
発表会場
東京大学 生産技術研究所(駒場リサーチキャンパス) コンベンションホール(An棟2階)

[一般講演]  (一般講演の氏名○印は発表者とします)
10:20-11:20
座長  檜原篤尚(関西ペイント)
1)
液滴振動観察による動的表面張力測定  
 (東京大学生産技術研究所)○石綿友樹、本田彰浩、美谷周二朗、酒井啓司
2)
回転基板上の液膜から放出される液滴の飛行方向の変化とそれに伴う液滴サイズの変動  
 (慶應義塾大学)○ 道浦千惠、岡野久仁彦、朝倉 浩一
座長  本田康史(BASFジャパン)
3)
希釈溶剤の代替として高圧CO2を用いた低環境負荷型噴霧塗装技術開発の展開  
 (産業技術総合研究所)○川ア慎一朗、(東北大学)鈴木明
11:20〜11:30
休 憩 
11:30〜12:30
座長  本田康史(BASFジャパン)
4)
軽量・コンパクト化と洗浄性を向上した塗料バルブの開発 
 (旭サナック)○小田真也
座長  岡川哲也(アネスト岩田)
5)
電着シミュレーションにおけるクーロン効率の膜厚依存性を考慮した非線形塗膜析出モデル 
 (東京工業大学)○長井悠、大西有希、天谷賢治
6)
塗装ブース空調の省エネ化開発 
 (トヨタ自動車)○葛西公
12:30〜13:40
休 憩 
13:40〜14:40
座長  古川博康(新日鐵住金)
7)
非接触型表面抵抗率測定法を応用した塗装表面の硬化度測定 
 (山形大学)○山口耕平、杉本俊之、(春日電機)野村信雄
8)
二重変調方式THzエリプソメータによる塗装膜厚測定  
 (徳島大学)○上村裕明、水谷康弘、安井武史、岩田哲郎
9)
複層塗装鋼板の耐傷つき性に関する研究 
 (関西ペイント)○葛西伶美、松島直人、松田 英樹
 (京都工芸繊維大学)信藤祐太郎、小滝雅也
14:40〜14:50
休 憩 
14:50〜15:50
座長  正道博士(日産自動車)
10)
プレコート鋼板の耐プレッシャーマーク性とレオロジー特性の関係 
 (新日鐡住金)○柴尾史生 、植田浩平、細川智明
11)
カラー鋼板用クロムフリープライマーの曝露試験結果 
 (BASFジャパン)○竹内義智、西田信博、辻田隆広、大澤勝彦
12)
薄膜ショッププライマーの開発 
 (NKMコーティングス)○北島昌和、(関西ペイント)松田英樹
15:50〜16:00
休 憩 
注)一般講演の氏名○印は発表者とします

[特別講演1]
16:00〜17:00
座長  森山信(日本ペイント)
 
演題 「漆をめぐる温故知新―次代を拓いたものづくり―」   
 東京都立産業技術研究センター 神谷 嘉美

第29回研究発表委員会委員名簿

委員長工藤 一秋東京大学生産技術研究所
副委員長馬場 茂成蹊大学
委員正道 博士日産自動車(株)
委員伊藤 春揮旭サナック(株)
委員光崎 守トヨタ自動車(株)
委員森山 信日本ペイント(株)
委員永嶋 康彦日本パーカライジング(株)
委員武井 昇(独)高齢・障害・求職者雇用支援機構
委員檜原 篤尚関西ペイント(株)
委員岡川 哲也アネスト岩田(株)
委員古川 博康新日鐵住金(株)
委員本田 康史BASFジャパン (株)


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